ジャスミン買い付け日記(ベトナム)

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上海買い付け日記
私は靴が大好きです。
特にブランドモノしか履かない・・・というのでも・・・安い靴は履かない・・・というのでもありません。
履きやすく、手入れをすれば長く履ける靴というのを選びます。
(まあ・・・流行ものとかは安いので済ませる場合も。笑)
すると・・・やはり少し値が張るのです。

4年ほど前、私はとても気に入っているイタリア製のサンダルがありました。
赤っぽいレザーのサンダル。赤と茶色の中間色で、落ち着いた珍しい微妙な色でした。
ヒールも低めで、何と言っても皮が柔らかく・・・デザインもシンプルで、
その時すでに3年履いていたものです。
買った時の価格は、安く無かったですが、これだけ履くことを考えれば・・・安い安い!
しかも海外に出張に行く際、履いていて辛く無いサンダルというのは、貴重なのです。
サンダルで・・・たくさん歩けて・・・でも、デザインもそれなりのモノ・・・ってそうは無いんですよ。

4年前のある日、私はベトナムはホーチミンを訪れていました。もちろんあのサンダルで。
今回はシルク製品を仕入れようと事前に日本から、それらを扱う会社にアポをとっています。
私は、荷物をホテルい置くと約束の時間に間に合うようにホーチミン郊外のその会社を訪ねました。

会社とは言っても・・・大きめの一軒家です。
一軒家を取り囲んでいる高い鉄柵の扉から呼び鈴を鳴らすと・・・
ワン ワン ワン!!!!!
犬が・・・7匹・・・いや10匹?とにかく多くの犬たちが柵ごしに私に走り寄って来ました。
『うう・・・こわい・・・』
犬も猫も・・・動物は大概のものは平気な私ですが・・・イキナリこの数の犬は怖い・・・。
 ワウ ワウ ワウ!!!!!
尻尾を振って鳴くものも居ますが、明らかに敵意のある犬も・・・。
『番犬か???』柵を挟んでにらみ合う私と犬達。
すると・・・一匹の身体の大きな
『笑福亭笑瓶激似』の犬が、(ボスかも。)
鉄柵から鼻先を突き出して狂ったように吠えたてて来たのです。
『う〜む。客の私になんたる態度じゃ!』

家に居るぬーぼーとした、誰でもウエルカムの犬君とは違うようです。
もう一度、呼び鈴を鳴らそうとすると・・・カプリ
その笑瓶犬が柵ごしに私の腰に巻いたパーカーの袖を噛んだのです。

ムカ。笑瓶に対して本気でむかつくオトナ気無いジャスミン25。
それでも・・・ぐっと我慢したのですよ。しかし、それでもまだ・・・
ガウ ガウ バウウウ〜〜〜!!!!!
鼻先を鉄柵の隙間から出して、狂ったように吠え続けるのです!!

ムカ ムカ・・・私もちょっとお怒りモードへ。
『犬畜生(失礼あそばせ)の分際で、人間様になんたる態度かっ!!!』
私はヤツの鉄索から突き出た長い鼻先に狙いを定めると・・・
バチン!!!!!!
ジャスミン25秘技、デコピンならぬ鼻ピン!!炸裂!!
キャン キャン キュ〜〜ン〜〜〜〜〜〜〜

見事命中!!笑瓶はあっけなく、庭の奥へと走り去って行ったのです。
『ふふふ。人間さまに勝てると思うなよ!!』仁王立ちで腰に手を当て、高飛車に勝利の余韻に浸っていると・・・

「あ!すみません!デカケテいました。」
後ろに・・・美しい女性が・・・。彼女が、この会社のオーナーのAさんでした。
どうやらさっきの「鼻ピン!」は見られていない様子です。
うふふ。ラッキー。
華やかな雰囲気の彼女は門を開けると、先に中に入りそれから私を招き入れました。

「犬は大丈夫ですか?たくさんいるんです。犬が大好きなの。」
彼女は長いまっすぐな髪を揺らして犬の頭をなでながら言した。

「ええ・・・だ・・・大好きです。」(犬によるけどね・・・)適当に相づちを打つ私です。
笑瓶の姿はありません。私を恐れてどこかへ隠れてしまっているようです。
素敵な大理石づくりの玄関でサンダルを脱ぎ、事務所兼応接間へ通され・・・商談開始です。
2時間ほど経ったとき・・・だんなさんらしき男性がアイスコーヒーを運んで来ました。
そしてベトナム語で何やら彼女に報告。
彼女は少し驚いた顔をしましたが、またにこやかな顔に戻り、商談再会です。
『だんなさんは何か言ったのかしらん??』

その後、1時間ほどで商談もまとまり・・・
「じゃあ、よろしくお願いしますね。」と立ち上がった私に、彼女は少し辛そうな表情でこう切り出しました。
「ザンネンなホウコクがアリマス。」
「?????なんですか???」戸惑うジャスミン。
ジツは・・・あなたのサンダルが・・・・・・・・・犬に食べられました。  」

犬に食べられた???サンダルが????
私は何が起こったのかにわかに信じられませんでした。
彼女は大声で旦那様を呼ぶと・・・
その手には・・・ああ・・・変わり果てた姿の我が愛用のサンダルが!!!!
「高いサンダルでしょう?」困り顔の彼女。
「え・・・あ・・・まあまあ・・・。」いいえ、かなり高かったし・・・それ以上に愛着が。。。
「きっと高い皮だから、オイシカッタのね。」
・・・・・
左右の皮のバックストラップは跡形も無く・・・フロント部分も半分以上食いちぎられている・・・のです。涙。
「タイヘン申し訳ありません・・・イマ、靴の職人さんを探しています。
 あなたのホーチミン滞在中になんとか復元して、ホテルにトドケますから・・・。」恐縮しきりのオーナー。
やったのは・・・きっと・・・笑瓶!!!!!マチガイナイ!!!

「いや・・・もう結構ですから・・・」笑瓶犬の鼻ピンへの報復ということは明白です。
それになおしてもらったところで・・・同じようには直らないのは目に見えています・・・。
『意外に頭の良い犬だったわ・・・』
そう断る私に・・・「イイエ!させてください!!」と相変わらずのオーナー・・・。いい人だ・・・。
あまりの申し出に・・・「では・・・」とお願いしました。

サンダルの修理が出来るまで履くものが無いといけない・・・ということで・・・
シルクの可愛いサンダルも頂き・・・私は頭を下げつつ、肩も落としながら扉を後にしました。
振り返ると・・・ニコニコと笑顔で手を振るオーナー夫妻の隣に・・・笑瓶の姿が・・・。
目があうと、ニヤリと笑ったような・・・笑わなかったような・・・
『負けた・・・まさかサンダルを喰うとは・・・』
ベトナムにて犬との戦いに負けたジャスミン25。
頂いたサンダルは綺麗だけれど、ヒールが高く足が痛くなり・・・結局帰国後人にあげてしまいました。

そして・・・修理から戻って来たサンダルは・・・ゴワゴワとした皮で張られ・・・
デザインも前とは微妙に変わってしまっていたのでした・・・。
何だか妙に紅い皮で張られたそのサンダルを見るたびに・・・(捨てるに捨てられない・・・)
笑瓶のあの人を小馬鹿にしたような面構えを思い出し・・・一人ムカムカと腹を立ててしまうジャスミン25なのでした。
ジャスミンVS犬!!戦いの行方は・・・?
あれは2年前のベトナムでした。
買い付けが一段落し、明日にはもう帰国すると言う日。私は朝から荷物をまとめていました。
気がつけば昼過ぎ。
『小腹がすいたぞ』
私はふと、毎朝前を通るホテルの近くのある大衆食堂を思い出しました。
『日本のラーメン屋でも、店が汚い程うまい、と言うではないか。。あの薄汚れたたたずまい。
しかも店番のおばちゃんの愛想の良さといったら!是非、行かねば!!』

屋台に毛の生えたような作りのその店は、昼時ともあって人で溢れていました。
「あいよっ!!いらっしゃい!何にする?鶏のフォーがあるよ。それにしなさい。あと野菜の煮たのがうまいから、これにしたら?」
愛想は良いが、やたら押しの強いおばちゃん(全世界のおばちゃんはそうですが・・・)に半ば強制的にそれを注文させられ、
10分も待たずに、目の前には美味しそうに湯気を立てるベトナム鶏ウドンと野菜と鶏の煮物が並びました。

・・・・・・・・・・。
美味しいではないですか!フォーのスープも美味しいし、上の鶏肉もやわらか〜い。
野菜とゆで卵の煮物も味がしみていていけるのです。ああ私の感はアタリでした。
その後、当たったのはカンだけでは無かったことを思い知るのです。

異変に気付いたのは、ゴキゲンなランチを終えてから1時間後・・・・
両手の肘の内側と指の間が痒い。
『ダニにやられたのかしら。ま、ほっとくか。』
しかし、痒みはどんどんひどくなる上、範囲も徐々に広がってきている気がします。でも・・・
『あんまりボリボリ掻いちゃったから、あちこち痒くなったんだな。』
お気楽な性格なのです。

その日は、最後の夜なのでレストランに夕食を食べに行きました。しかし、痒みは強くなる一方。
『ちっ。ベトナムのダニはしつこいな。キンカン持ってくるんだった。』まだ、虫さされと信じて疑わないおバカな私。

ホテルに帰ってシャワーを浴び、布団に入ってからも痒みはおさまりません。
顔や頭皮。しまいには口内や足の裏まで痒くなってきたのです。
痒い!!!
起きて灯りをつけ鏡を見ると・・・
顔が腫れ上がっている!(1.5倍!)手も足もぶつぶつのぼこぼこです。
『死ぬかも。』
笑い事ではなく伝染病だと思いました。すぐさま、ホテルのフロントまで降りていき、助けを求めました。
「助けて!痒いのよ〜。変なの〜!」
ミニホテルなので、いつもスタッフは夜遅くまでTVを見ながらおしゃべりしています。

それからはもう大変。
「冷やした方が良い」と氷を持って来てくれたルームキーパー。
「横になりなさい」とむりやりソファーに押し倒すレセプションのAちゃん。
「これはアレルギーだ!俺の行きつけの病院へ運ぶ!」とバイクのエンジンを掛ける兄ちゃん。
しまいには、ホテルの隣に住むおばちゃんまでが駆けつけ
「これが効くのよ!塗りなさい!」とサイダーの瓶に入った緑色の液体をふりかけようとする・・・。
ああだこうだの約30分。(夜中の12時過ぎです・・)

結局、現地の知り合いに電話して駆けつけてもらい、外国人専用の病院へ連れて行ってもらいました。
診断は、ホテルの兄ちゃんの言った通りアレルギー。
蕁麻疹(じんましん)でした。
美人で英語の発音が完璧な韓国系の女医さんに言われました。
「あなた、チープなレストランで古い鶏肉か卵を食べなかった?」
・・・・。大当たり・・・。

注射を1本打ってもらうと、30分後にはみるみる発疹は消え、痒みも治まって行きました。そして次の日には、腕に少し発疹は残ったものの無事帰国することが出来ました。

あのときは本当に、人々の親切が心にしみました〜〜!!
まあ、集まった人(近隣住民含め約15人)の半数は野次馬に間違い無い(だって笑ってたし!子供まで集まってた。)
んですが・・・。
(帰国する朝、スタッフ全員と隣の家のおばちゃんにお礼を言ってまわりました。)

やはり、原因はあの大衆食堂のようです。
ちなみに、あんなアレルギーを起こしたのに、私のお腹は全く大丈夫でした・・・。
今はもう、あのホテルはありません。
最近、営業を辞めてしまったのです。
そして、あの大衆食堂も無くなって外国人向けのお土産ものやさんが出来ました。

どんどん成長を遂げるホーチミンシティ。
小さいけれど家庭的なホテルやたまに当たるけど(!?)美味しい庶民派食堂が姿を消して行くのはなんだか寂しいです。
ああ、もう一度あの食堂にリベンジしたかった・・・。

変わらないのは、私の喰い意地だけ、なのでした。
ホーチミンでカーイ カイカイ!
ボインのうた
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ホーチミンでカーイ カイカイ!
ジャスミンVS犬!!!戦いの行方は・・・?
タクシー争奪戦。ニッポン代表頑張る!!
★ジャスミンは、福岡市にあるカジュアルなチャイナ服、チャイナドレス、アオザイなどアジアンスタイルのお洋服を扱う小さな小さなお店です。
市場で聞こえる・・・囁き声・・・とは???
気持ちいい〜〜ことしない?
今回の出張は1年振りでした。
1年って・・・ああいうふうにどんどん発展を遂げている国では長い時間です。

街も随分変わっていました。
全体的に、綺麗になっていましたよ〜。(ちょっと雑然としてる方が面白かったと思った私です。)
そして何よりの変化は・・・シクロがいない・・・。

シクロとは自転車のような人力車の前に座席がある、庶民のタクシーのようなものです。
近年、ホーチミンで利用するのはほとんどが観光客でした。
そのため、いろいろとトラブルも絶えず(ぼったくりとか・・・暴力とか・・・)
私は怖くて一度も乗った事がありませんでしたが。

私がいつも泊まるホテルの周辺には、いつもシクロ乗りのオヤジ達が溜まっておりました。
ミニホテルから出てくる観光客やビジネス客に
「おい!シクロに乗らんかえ??」とシツコイほどに客引きをしてきていたものです。

本当にしつこいシクロおじさんなどは、シクロを漕ぎながら歩く私に併走し・・・
「どこ行きまっか??」「日本人?」「観光?」「○○ドンだけ!やしゅいやしゅい!」
・・・とうるさい程でございました・・・。
(絶対ぼらないんなら乗ってもいいけど・・・絶対ぼるんだもの〜〜〜。)

しかし今回は、一度もそんな客引きに会いませんでしたよ・・・。
う〜〜む。居ないとなると・・・ちょいと寂しいにゃ〜〜〜〜〜ん。←ワガママ。笑。

あとで、ベトナム在住の日本人の方にお聞きしたのですが・・・
ホーチミンの中心部へのシクロの乗り入れが禁止されたのだとか。
近年、車も増加し渋滞の原因になるからなのだそうです。
(私は、観光客とのトラブルが多発したせいもあるんじゃないかな・・・と思います。)
現在は、ツアー会社が用意したシクロのみが市中心で運転出来るんだそうな。
(しかし・・・やはり安全面では良いとは言えないので乗らない方が良いそうです。
 事故になったときに真っ先にぶつかるのは客が乗っているフロント部分ですし・・・)

私は、朝、気温が上がる前にサイゴン川のほとりの公園まで毎朝散歩をしていました。
すると・・・「コンニチハ〜〜〜〜!!!」あやしい日本語が道ばたから聞こえます。

誰じゃ??ふとそちらを見ると・・・バイクに乗ったベトナムオヤジが一人・・・

「アイ〜〜〜〜〜ン!」
朝とはいえ、かなり暑いサイゴンの気温を一気に凍てつかせるようなようなサブイギャグ。

・・・。誰じゃ????まじまじと見つめる私。
すると更に・・・
「ダッフンダ〜」とオヤジ。

・・・・。「古っ!」と私。

するとオヤジは「おお!アイ ハブ ア ニュー ワン!」と目を輝かせると・・・

「ザンネン!!!!!」
・・・・。だから誰なんじゃ・・・お前は・・・。

「ワタス は バイクタクシー です♪ほら、コレ見てクダシャイ。」
オヤジは、小汚いノートを取り出すと・・・ぺらぺらとめくって私に見せました。
そこには・・・
【このおじさんのバイクに乗って本当によかった  ケンジ】
【この人はボリません!!いい人です!!     ハナコ】
【おじさんのおかげで、楽しい旅になりました。ありがとう! 太郎】
などという・・・そのおじさんを褒め称える文句がたくさん書かれておりました。

コレで信頼しろというのか???

私は、向こうからやたらに親切にしてくる人間を信用しません。笑。
だいたい悪いことを考えているヤツが多いですもん〜。
しかし・・・このオヤジ。どこから見ても・・・悪い人には見えませんがね。
きっと悪いことはしないでしょうね。でも・・・きっと安くないハズ!!!笑。
(こういうことをしているバイタクの中でも、悪い人は一杯いるそうです。
 知り合いの日本人に頼んで、ノートに良いことばかりを書いてもらったり・・・とか。
 バイタクは便利ですが、ちゃんとドライバーを見極めて乗りましょう〜!)

「乗れ!」というオヤジに・・・
「ごめんね〜。今散歩中だし・・・ホテルに帰ったら仕事があるの。
 観光はしないんだ〜。」と伝えると・・・

「そうか・・・。」とちょっとがっかりの様子。
しかしすぐに立ち直ると・・・「オイ。新しいギャグを教えてくれ!」という。

新しい・・・ギャグ???ギャグ????残念ながら・・・思い当たらないわ。ジャスミンさん。
しかし・・・オヤジの期待にこたえてやろうと・・・必死で考えたあげく・・・
教えたのは・・・

ボインは お母ちゃんの為にあるんや ないんやでぇ〜〜〜」という懐かしのアレ。

フレーズば長いのでノートに書いてくれ!というので・・・
【BOIN WA OKAACHAN NO TAMENI ARUNYA NAINNYADE〜〜】と書いてやりました。うふふ。

すると「ぼいんは〜 ぼいんは〜 オカアチャン・・・ないんやで〜〜」などと繰り返し練習しておいででしたよ・・・。

「違う!お母ちゃんの為にあるんやないんやで〜〜〜!だってば。」と言っても・・・
「ボインは ないんやデ〜〜〜」としか言えぬオヤジ。

それってちょっと意味変わってまいりますけど???(貧乳ってことか???笑)まあ・・・いいか。
女性の皆様。ホーチミン市内でバイタクにいきなり「ボインのうた」を歌われ・・・
しかも「ボインは・・・ないんやで〜〜〜!」などと言われても・・・怒らないでやっておくんなまし。

ちょいと・・・ジャスミンが教えたフレーズは長すぎたようですな・・・。

(だって・・・思いつかなかったんだもの。ちなみに・・・私は20代ですよ・・・一応。)

*どうでもいいけど乳ネタ多いな〜。苦笑。
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敗北ホテル。
道を渡るのにも命がけ!?